Mozilla Location Services のデータロスト対策

Tower Collector を使って収集した電測データを Mozilla Location Services (MLS) にアップロードした際に、高い確率でアップロードしたデータが処理されない現象が 2022年7月頃より発生しており
Tower Collector 反映漏れ対策のページに記載されている方法で、データをバックアップして、データが処理されるまで再アップロードを繰り返すという手順が事実上必須となっていましたが
2023年12月より、Tower Collectorの電測データをサーバーで預かり、MLSでデータが処理されるまで再アップロードを行うサービス「MLSデータアップロードマネージャー」が公開されました。
Tower Collector 2.14.5 (2024年3月リリース予定) 以降のバージョンでは MLSデータアップロードマネージャーへ直接電測データをアップロードすることができますので、設定手順を記します。

なお、この「MLSデータアップロードマネージャー」はドクオさん(X: @isogame) が個人運営しているサービスです。MLS管理表運営のJS2HGWさん(X: @js2hgw_gifu) とは問い合わせ先が異なりますのでご注意ください。

概要

1.「MLSデータアップロードマネージャー」のWebサイトでユーザーIDを取得
2.アップロード用のURLを「Tower Collector」の画面で入力

初回セットアップ方法

初期設定として、これらのステップが必要です。
なお、以前に「MLSデータアップロードマネージャー」と「MLS Upload Helper」というソフトウェアの組み合わせで使っていた場合は
「MLSデータアップロードマネージャー」サイトの「パーソナライズ」タブ内の「Direct Upload Integration」の項に「アップロード用URL」が掲載されていますので、そちらを使って「Tower Collectorの設定画面でアップロードURLを入力」の手順を行って設定してください。

「MLSデータアップロードマネージャー」のWebサイトでユーザーIDを取得

次のWebサイトを開きます:MLSデータアップロードマネージャー

注意事項が表示されますので、内容を確認のうえ「確認しました」のチェックボックスをオンにして(2か所あります)
ニックネームを入力して「作成」をタッチします。
uploadmanager01.png

以下のような形式のIDとアップロード用のURLが表示されますので、どこかにコピペしておきましょう。
uploadmanager02.png

以下はサンプルです。実際には利用できません。

IDアップロード用URL
XG1394858e93abc39asfhttps://44011.brave-hero.net/api/v1/geosubmit?key=XG1394858e93abc39asf

なおIDを紛失した場合はもう一度アカウント作成が必要です。
アップロード用URLがどこかに行ってしまった場合は、MLSデータアップロードマネージャーにIDでログインしたうえで「パーソナライズ」タブを確認すると載っています。

Tower Collector の設定画面でアップロードURLを入力

この手順も最初の1回だけ実施する必要があります。

1. Tower Collectorの画面右上「hamburgerbtn.png」→「Preferences」をタッチします。
tc01.png

tc02.png

2. 「Upload」をタッチします。
tc03.png

3. 「Use custom MLS service」をオンにします。
tc04.png

4. 「Custom MLS service address」をタッチします。
tc05.png

5. 「Custom MLS service address」の入力欄が出現しますので「MLSデータアップロードマネージャー」から発行されたアップロードURLを貼り付け「OK」をタッチします。
tc06.png

使い方

通常のようにTower Collector画面上部の「uploadbtn.png」でアップロードすると、Mozilla Location Services (MLS)のサーバーではなく
「MLSデータアップロードマネージャー」へ電測データが送信され、MLSに反映されるまで電測データの再アップロードが定期的に行われます。
→本家MLSサービス停止以降、MLSデータアップロードマネージャーのデータがMLS管理表やセルセンターマップ(改)へ直接連携されるようになりました。

便利な使い方

アップロードを行うだけで、MLSへの反映が行われるまで自動的に再試行が行われます。
さらに「MLSデータアップロードマネージャー」にアクセスすると、アップロードしたデータの状況確認や、アップロードしたくないデータの管理を行うことができます。

アップロード状況の確認

「MLSデータアップロードマネージャー」の画面上には、アップロードしたセルのMLSへの反映状況が表示されます。
アップロード直後は「反映されていません」表示ですが、MLSに反映されたことが確認されると時刻が表示されます。
→本家MLSサービス停止以降、この表示は永遠に「反映されていません」になるのが仕様となりました。
MLSへの送信が行われなくなった以上、この表示自体意味ないので、いずれ表示内容を何か別の内容に差し替えます。
uploadmanagerstatus.png

アップロードのキャンセル

(キャンセルする) をクリックすると、セルID単位でアップロードをキャンセルすることができます。
→本家MLSサービス停止以降、即時反映されるようになったためキャンセル操作はできなくなりました。
uploadcancel.png

ジオフェンシングの利用 (Tower Collectorで電測したデータのうち、指定地点付近のものをアップロード除外する)

Cellmapperにあるような、自宅付近などデータをアップロードしたくない地点で収集した電測データをアップロードしないように除外処理することができます。
「パーソナライズ」タブの中で「ジオフェンシング」の設定項目があり、そこで表示されている地図上をクリックすることでいくつでも設定することができます。
geofencing.png

eNB-LCID単位でアップロード除外を行う

eNB-LCID単位でアップロードしたくないセルを指定することができます。
excludecellid.png

移動速度制限のかかるセルの処理

Tower Collector標準の状態では、毎秒50メートル以上移動している際に収集したセルはMLSに反映されません。主に新幹線に乗車中に収集したセル情報が該当します。
MLSデータアップロードマネージャーでは、これらのデータについて移動速度不明とデータを書き換えてMLSにデータ送信を行います。
→毎秒50メートル以上移動している際に収集したセルを無効としていたのはMLSの基準でした。本家MLSサービス停止以降、この設定がオン/オフどちらの場合でも正当なデータとして取り扱われます。
妥当かどうかは今後要検証ということで・・・
F-GcJ5WbYAArEwQ.jpg


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